2009年度活動報告

第87回東アジア英語教育研究会  (→ 会員の先生方へ
  日 時: 平成21年4月18日(土)15:30〜17:30
   場: 西南学院大学 1号館 205教室

発表者1_ 津田 晶子 (中村学園大学短期大学部)  発表言語:日本語
発表題目 "RELC Specialist Course: Specialist Certificate in Language Curriculum and Materials Development"

【受講報告】

 発表者はシンガポールにあるRegional Language Centre (RELC) にて、2009年2月9日から28日まで、ASEAN諸国を中心としたアジア各国の英語教員や言語教育の専門家とともに「言語カリキュラムと教材開発の専門家養成コース」を受講した。本発表では、前半はRELCとその研修コースについて概説し、後半は「言語カリキュラムと教材開発」についてワークショップ形式で紹介する。

   
発表者2_ Xiong Tao (九州大学大学院 )  発表言語:英語
発表題目 "English craze in China: A perspective of textbooks"

【Abstract】

 From 1950s when English first became a part of the school curriculum of the People's Republic of China, to the 2008 Beijing Olympics when the enthusiasm of learning English has reached a symbolic peak, the popularity of English has gathered much momentum. The so-called ‘English craze’ in China, typically taking shape in early 1980s, has undergone a number of stages, characterized by a number of classic EFL textbooks and underlying teaching and learning models. This study gives a description of the key features of these textbooks during different periods of the sociolinguistic development of English in China. Besides, by taking stock of the current debate on the concept of World English, this paper indicates some future directions of English education in China.

 

第88回東アジア英語教育研究会  (→ 会員の先生方へ
  日 時: 平成21年5月16日(土)15:30〜17:30
   場: 西南学院大学 1号館 205教室
  発 表 者: 米田 みたか 先生 (お茶の水女子大学)
  発表題目:海外子女の英語教育:シンガポールでの取り組み
                      (English language education for Japanese pupils in Singapore)

【要 約】

シンガポール在留邦人の子女の進学先には、大きく分けて3つの選択がある。1.日本の学校教育法の規定に準じた教育を実施する在外教育施設、2.アメリカ、イギリス、オーストラリアなどその国の教育制度に沿って教育を行う学校(インターナショナル・スクール)、3. シンガポールの教育制度に沿って教育を行う現地校である。その一つである在外教育施設で行われている英語教育について理解を深めるため、発表者は2008年12月にシンガポール日本人学校と早稲田渋谷シンガポール校を訪問した。担当教員への聞き取り調査や授業見学をふまえ、これらの学校で展開されている英語教育の現状について報告する。

 

支部紀要 Call for Papers for No.14
  締 切: 2009年5月31日(日)消印有効
  投稿先:〒862-8680 熊本市大江2丁目5番1号
        熊本学園大学外国語学部 林日出男研究室内
        大学英語教育学会九州・沖縄支部 紀要編集委員長
        TEL:096-364-7552(研究室)   FAX:096-363-1289
        E-mail: hhideo@kumagaku.ac.jp

                  投稿規定 (Japanese)   Instructions for Contributors (English)

第23回大学英語教育学会 九州・沖縄支部 支部研究大会
  日 時: 平成21年6月20日(土)
   場: 琉球大学  http://www.u-ryukyu.ac.jp/
  大会テーマ:World Englishes と大学英語教育 −発信型コミュニケーション能力の育成−
                     (英語テーマ:World Englishes and College English Education:
                                                 Cultivating Active Intercultural Communication)

  発表申込締切:平成21年4月5日(日)必着

<基調講演>
   吉川 寛 先生 (中京大学)
<特別講演>
   Prof. Brian Spitzberg (San Diego State University)

 

<大会シンポジム>

 

 テーマ:

World Englishes と大学英語教育 −発信型コミュニケーション能力の育成−

 

 コーディネータ・司会:

東矢 光代 先生 (琉球大学)

 

 パネリスト:

柴田 美紀 先生 (琉球大学)
志水 俊広 先生 (九州大学)
米岡 ジュリ 先生 (熊本学園大学)

  申込送付先・問合せ先大学英語教育学会 九州・沖縄支部事務局
                                          E-mail:onaha@ll.u-ryukyu.ac.jp または jimu-ko@n-junshin.ac.jp
      
    プログラムダウンロード     PDF形式
    アブストラクトダウンロード PDF形式
    参加申込書ダウンロード   Word形式

 

第89回東アジア英語教育研究会  (→ 会員の先生方へ
  日 時: 平成21年6月27日(土)15:30〜17:30
   場: 西南学院大学 学術研究所大会議室
  発 表 者: 徳永 美紀 先生 九州産業大学
  発表題目:大学における初級レベル英語学習者の文法用語理解度
                          −TOEIC Bridgeスコアとの比較
                      (Metalanguage knowledge of low proficiency EFL learners and its comparison
                                         with their TOEIC Bridge scores)

【要 約】

言語指導において文法用語を含む基礎的なメタ言語は不可欠である。しかし、大学全入時代と呼ばれる現在、最低限のメタ言語を習得していない為に授業や教科書の説明を理解出来ない大学生が増えていると感じられる。メタ言語の習得度と言語習熟度の相関関係については過去にも多くの研究がなされているが、発表者が約200名の大学生を対象に行ったメタ言語テストの結果においても、メタ言語理解度とTOEIC Bridgeのスコアに相関関係がみられた(r=.763)。本発表では、発表者が作成したメタ言語テストの内容と結果を報告し、その結果を踏まえた初級クラスでの試みを紹介する。

 

第90回東アジア英語教育研究会   (→ 会員の先生方へ
  日 時: 平成21年7月18日(土)15:30〜17:30
   場: 西南学院大学 1号館 205教室
  発表題目:新旧TOEIC®の平行性と内的妥当性
  発 表 者: 伊藤 彰浩西南学院大学
                    
島谷 浩 (熊本大学)
                    
法月 健 (静岡産業大学)
                    
木下 正義 (西南学院大学非常勤)

【要 約】

TOEIC®は2006年5月にリニューアルされ,より現実的なコミュニケーション能力の測定と評価を標榜した。この新TOEIC®を開発する際において,旧TOEIC®と同様に,プレイスメントテストとしての妥当性は重要視されている。新TOEIC®の改善のために必要な研究としてTOEIC®の開発および実施している非営利団体Educational Testing Service (2005) は「新TOEIC®は旧TOEIC®と同じ得点順位に受験者を位置づけることができるかを検証するとともに,その際にはTOEIC(R)を構成するセクションにおける受験者の順位を検証する必要性がある」 (p.5) と報告書の中で明記している。現在の日本の英語教育,特に大学における英語教育活動においてTOEIC®がクラス編成テストとして利用されている状況を考えれば,プレイスメントテストとしての妥当性の検証は必要不可欠である。本研究では初めに新旧TOEIC®の各セクションが受験者をどの程度,同じ順位に配置しているか、テストとしての平行性を検討する。そして各セクションを構成しているテストレットに着目し,「内的相関法」(internal correlation study) (Alderson, Clapham & Wall, 1995)と「内的構成妥当性」(internal construct validation) (Henning, 1989)を融合した「内的妥当性検証法」を提案し、新旧TOEIC®の妥当性を検証する。

 

東アジア英語教育研究会第91回研究会・日本言語テスト学会 (JLTA) 第31回研究例会
                                                    共同開催のご案内会
  (→ 会員の先生方へ

この度,日本言語テスト学会 (JLTA) 第31回研究例会と東アジア英語教育研究会第91回研究会を共同開催いたします。英語教育,ことばの学習や習得,テストの研究などに興味関心のある方でしたら,どなたでも参加できます。特に大学生,大学院生の参加を歓迎します。風通しの良い,誰もが気軽に,そして自由に意見交換のできる研究会を目指します。みなさんの参加をお待ちしております。

  日 時: 平成21年9月26日(土)13:00〜17:40
   場: 西南学院大学 1号館 205教室
  参加資格:JACET/JLTAの会員,学生は会員でなくても無料,一般 500 円(当日受付のみ)
  日 程:

 

 受 付

13:00-

 

 

 開会行事

13:30-13:40

木下 正義 (外国語教育メディア学会会長,西南学院大学非常勤講師)
韓国における英語教育の過去・現在・未来

 

 研究発表T

14:35-15:05

ぺ二ントン和雅子(西南学院大学)
四技能を融合した英語指導法:ディベートを使って情報収集・分析・発信力を高める

 

研究発表U

15:15-15:45

郷原 光華(西南学院大学・英語専攻4年)
日本人中学生の英語学力と学習意欲:教育実習校で得たデータを分析し解釈する!

 

研究発表V

15:50-16:20

神崎 沙織(西南学院大学・英語専攻4年)
英語の接尾辞-able の意味拡張現象に関する実証的研究の試み

 

ワークショップ

16:30-17:30

wh疑問文って難しいの?みんなで一緒に考えようよ!
 第1部: どんなwh疑問文が難しいの? 理論で説明してみよう!  伊藤彰浩(西南学院大学)
 第2部: 研究結果を報告するぞ! 岩崎亜里沙・手島亜希子(西南学院大学・英語専攻4年)

 

閉会行事

17:30-17:40

 
 

懇親会

18:00-

 

   西南学院大学へのアクセス
      http://www.seinan-gakuin.jp/access/access.html
   問い合わせ先
      実行委員長 伊藤彰浩(西南学院大学・英語専攻) email: ltsla77@hotmail.com
      学生委員   神崎沙織(西南学院大学・英語専攻4年)email: s10ac025@seinan-gu.ac.jp
 

第92回東アジア英語教育研究会   (→ 会員の先生方へ
  日 時: 平成21年10月17日(土)15:30〜17:30
   場: 西南学院大学 1号館 205教室
  発表題目:短期海外研修参加者によるコミュニケーションジャーナルからの一考察
          ―「コミュニケーションストラテジー」と「ポライトネスストラテジー」事前指導の可能性―
  発 表 者: ディム美樹 (Miki Diem)九州産業大学,久留米大学 非常勤
                  
  デリントダルシー (Darcy de Lint) (九州産業大学)

【要 約】

 近年、国際教育や英語教育の一環として学校独自の短期海外研修プログラムを導入する大学や短大が増えてきているが(2007年アンケート調査では79%の大学が実施)、参加者の学生達は、現地において具体的にどのようなコミュニケーション上の問題を抱えているのであろうか。本発表では、実際に短期海外研修に参加した学生達(九州産業大、九州大、久留米大)から集めた現地でのコミュニケーションに関する生の声(データ)を元に、短期海外研修の事前指導として効果的だと思われるストラテジーを二点紹介する。
 まず一点目は「情報」伝達のための「コミュニケーション(補償)ストラテジー」、もう一点は「対人関係構築」としての「ポライトネスストラテジー」である。特に「ポライトネスストラテジー」は対人関係を築く上で大変重要な役割を果たしているストラテジーであるにも関わらず、日本の英語教育においてはこれまでほとんど取り上げられていないということが、近年、中間言語語用論の研究者達により多く指摘されるようになっている。本発表では、海外の英語教育や日本語教育における「ポライトネスストラテジー」指導の様子にも言及しながら、その指導効果や今後の指導のあり方についても述べたい。

 

秋季学術講演会(JACET & LET 共催)   → 詳細
  日 時: 平成21年11月7日(土)16:00〜17:30
   場: 西南学院大学 2号館 403教室
  テーマ: いま言語評価を考える
  講演者: 小林 美代子 先生(熊本大学大学院 社会文化科学研究科教授)

【要 約】

 国連国際言語年の2008年には、The Social and Educational Impact of Language Assessmentというテーマの下、ヨーロッパ言語評価者会議の国際大会(ALTE2008)が英国ケンブリッジ大学において開催された。この大会テーマからもわかる通り、現在のヨーロッパでは、言語評価が社会や教育に与える影響、評価の使用目的や結果の解釈の持つ意味、評価の倫理や説明責任といった事柄が大きな関心事となっており、まさにMessick(1989)の提唱する結果的妥当性が議論の焦点となっていることが窺われる。本発表では、この大会の研究発表概要、特に基調講演の概要に触れながら、ヨーロッパの言語評価研究の一端を紹介し、日本の言語評価研究及び実践への示唆を探求する。


第93回東アジア英語教育研究会
 (→ 会員の先生方へ
  日 時: 平成21年11月21日(土)15:30〜17:30
   場: 西南学院大学 1号館 205教室
  発表題目:英語学習量再考:韓国とのTOEFL30点差から考える
  発 表 者: 三浦 秀松 先生 (徳島文理大学)

【発表要旨】

 宮原他(1997)で詳細な調査報告がなされている通り、TOEFLの平均得点に関して日本と韓国には埋めがたい点差があり(ここ10年間PBT換算で毎年約30点差)、社会背景の違い、学習動機の違い、指導法の違いなど、その理由には諸説ある。発表者は、より単純に、小学校で英語が導入されているかどうかという英語学習量(learning/exposure)の問題ではないかと考えている。中学高校での学習量が同じであると仮定すれば、小学校で数年学習しているかどうかという差は、20歳前後に、埋めがたい、取り返せない差(平均差)となって現れるのは明らかであろう。日本でも小学校での英語教育が本格化するが、この新しいシステムで英語を学んだ・英語に触れた生徒がTOEFLを受験するのはおよそ10年後と考えられるので、この仮説の検証は10年待たなければいけない。しかし、その間にも大学には従来通りの英語学習量で新入生が入学してくる。金谷(2004)、白井(2008)、靜(2008)などの提言を参考に、学習者の学習量が(自発的に)増える仕組み作りを模索しているところであるが、その実践報告もまじえつつ、従来のシステムの中で学習量(learning/exposure)を自主的・自律的に増やすにはどうすればいいか、そもそもそれは可能なのか、こういった学習「量」の問題を中心に考察する。


第94回東アジア英語教育研究会
 (→ 会員の先生方へ
  日 時: 平成21年12月19日(土)15:00〜17:00
   場: 西南学院大学 2号館 202教室(マルチメディア教室)

 

特別シンポジウム2009コーパスを用いた日英語の記述的研究:アジアの視点から(→詳細

    企画・司会 石川 慎一郎 (神戸大学 国際文化学研究科 外国語教育論講座)

 

15:00-15:10

内省とデータのはざまで:コーパスの可能性
  石川 慎一郎

 

15:10-15:35

英語コーパスに見る使役動詞makeの用法
  井上 (神戸大国際文化学研究科M2)

 

15:35-16:00

英語コーパスに見る強意詞の用法
  野田 (神戸大国際文化学研究科M2)

 

16:00-16:25

日本語コーパスに見るカタカナ語の諸相
   (神戸大国際文化学研究科 研究生)

 

16:25-16:50

日本語コーパスに見る『〜込む』型複合動詞の諸相
   (神戸大国際文化学研究科D1)

 

第95回東アジア英語教育研究会   (→ 会員の先生方へ
  日 時: 平成22年1月23日(土)15:30〜17:30
   場: 西南学院大学 1号館 205教室
  発表題目:マレーシアにおける英語教育政策
                        English Language Education Policy in Malaysia
  発 表 者: 原 隆幸 先生 (明海大学)

【発表要旨】

マレーシアでは、英語を第2言語として位置づけている。1963年以後、マレーシアの英語教育は独自の発展を遂げてきた。2003年には新たな政策を導入しており現在に至っている。
今回の発表では、この新しい英語教育政策を考察し、その成果を「国際数学・理科教育動向調査」の結果から見ていきたい。また、その問題点を指摘し、解決策を探るとともに、日本への示唆を提示する。


第96回東アジア英語教育研究会
  (→ 会員の先生方へ
  日 時: 平成22年2月20日(土)15:30〜17:30
   場: 西南学院大学 1号館 205教室
  発表題目:韓国と日本のステレオタイプとは?
  発 表 者: 古村 由美子 先生 (九州大学)

【発表要旨】

2009年10月に日本へ留学してきた韓国人学生と日本人大学生を対象に相手国の人々についてのステレオタイプについて調査した。何度かのe-mailでのやりとりや日常的なふれあいを通して、最初に抱いていたイメージがどのように変化したかについての結果を報告し、これから始めるロシア、中国、日本間の共同研究のパイロットスタディとして、研究の方向性や方法を考える礎とする。


第97回東アジア英語教育研究会
  (→ 会員の先生方へ
  日 時: 平成22年3月27日(土)15:30〜17:30
   場: 西南学院大学 1号館 205教室

発表者1_ 水島 孝司 (南九州短期大学)
発表題目 50語英作文コンテストと学生の反応
        Student Responses to 50-Word Story Competition

【受講報告】

 50語英作文とは、50語ちょうどの英語で自分の考え、思い、経験などを自由に書くことである。発表者はこの50語英作文を取り入れた授業を過去3年間短大で実践し、学期ごとに学生が審査員を務めるクラス内コンテストを実施してきた。本発表では、50語英作文を書くこと、および50語英作文コンテストに対する学生の反応を考察する。

   
発表者2_ 沖 洋子 (九州産業大学・非常勤)
発表題目 私の授業、リーディング −効率的なリーディング能力の向上を目指して−

【Abstract】

 英語の資格試験などを取得したいと考えている、比較的英語学習に関心があるが、英語のレベルが中級程度の学生に、いかに、授業で効率的にリーディングを指導できるのかを考慮した。その際、task-based instructionの概念を授業に取り入れた。学生が、リーディングの授業でreal-life language useを経験し、taskに従事することで、各学生がlearningし、効率的なリーディング能力を学ぶことを目標とした。そして、TOEIC Bridgeの英語の試験にも対応できるように試みた。