会員の先生方へ

 新年明けましておめでとうございます。おかげさまで旧年中は本研究会もほぼ予定通り実施できました。その成果も予想を超えるものだったと考えております。本年もこれまで同様、本研究会の継続・発展のため、ひいては日本の英語教育のためにも先生方お一人お一人のお力を必要としております。何卒よろしくお願い申し上げます。

本日は3点ほどお知らせがあります。まず、第1点は今月24日(土)の研究会の案内です。石井和仁先生(福大)のご発表を予定しております。詳細につきましては下記をご覧ください。

2点目は、本研究会紀要第3号発刊のお知らせです。これから一年ほどかけ掲載論文を募集いたします。詳細につきましては後日お知らせいたします。原則として応募資格は第2号発刊以後、本研究会にて発表をされた方ということにしています。ただ、それでは紀要の内容に膨らみを持たせることが困難でしょう。従いまして、この他、東アジア、および、英語教育全般についての論文を広く募集したいと考えています。よろしくご検討のほどお願い申し上げます。

第3点目は、この会員の先生方への配信に多少なりとも新機軸を盛り込むために、新規に「ニュース(仮題)」欄を設け、推薦図書などについて記事をいただきたいと考えています。先生方がお読みになって他の方々に推薦される本、それに先生方ご自身が出版された本や雑誌記事などについてお知らせくだされば、月1回の配信時に載せたいと思います。

(例) 『日中韓はひとつになれない』小倉紀蔵(おぐら・きぞう)角川oneテーマ21

 正月早々、縁起でもないタイトルで恐縮ですが、著者は東大でドイツ文学を修めた後、ソウル大学で哲学を研究し、現在、京都大学で韓国哲学を担当している方です。また、NHKテレビ・ラジオで「ハングル講座」も担当している人なのでご存知の先生も多いと思います。

「性善説ライン」というのがあり、それが中国・朝鮮半島と日本を分けていることを理解しない限り東アジア共同体は実現不可能だと筆者は述べている。否、共同体ではなく、共異体というべきだと言うのである。多くの日本人は「性善説」を誤解していると著者は指摘する。「性善説」とは自分の側に正義なり理があるのであって、それと対立するものを徹底的に攻撃し自分の考える型にはめようとする、きわめて攻撃的な思想だというのである。これは、かつて河合隼雄氏が日本は母性社会に支配されており、父性社会とは対比を成すと書いたことと併せて考えると興味深い研究ができるのではないだろうかと考えさせる一冊。

この他、この研究会を一層身近なものにするためのアイデアをお出しいただければ幸いです。以上よろしくお願い申し上げます。
最後になりましたが、本年も先生方にとりましてこれまで以上に充実した年でありますことを祈念いたします。
 

 

事務局担当   田久保千之

〒839-0862 福岡県久留米市野中町20-2 久留米大学附設高校内
電話:(0942)44-2222
FAX:(0942)44-8257

今後の予定=================================================================

   第85回  1月24日(土) 石井 和仁 (福岡大学)
   第86回  2月21日(土) 木村 裕三 (富山大学)
   第87回  3月21日(土) Jan Stewart (筑紫女学園大学)